海南省には民族が多いため、方言も数多くあります。主に使用されている方言は10種類もあります。
1.海南語:全省で500万人が海南語を使っており、一番使用人数が多く、広く使われている方言です。主に、海口、瓊山、文昌、瓊海、万寧、定安、屯昌、澄邁などの市県の大部分の地区、陵水、楽東、東方、昌江、三亜等の市県の沿海地区に分布されております。地方により、海南語の発音や声調が異なり、普通は文昌の人が話す言葉が標準海南語とみなされています。
2.黎語:黎語には、標準語、美孚弁、加茂弁等5つの方言があります。全省の棃(リー)族に使われ、主に瓊中、保亭、陵水、白沙、東方、楽東、昌江等の自治県、及び三亜市と五指山市に分布しています。
3.臨高語:壮语に近い方言です、全省で約50万の住民が使用しており、主に臨高県や海口市郊外西部の一部地区にしています。
4.ダン州語:全省で約40万の住民が使用しており、主にダン州、昌江、東方等の沿海地区に分布しています。
5.軍語:古代内陸に流された兵士や官吏が残した方言です。全省で約10万の住民が使用しており、昌江県、東方市、ダン州市や三亜市の一部の地区に分布しております。
6.苗(ミャオ)語:約5万人の苗(ミャオ)族住民が使用しており、海南の中部、南部地区の各市県で通用しています。
7.村語:約6万の住民が使用しており、主に東方市、昌江県昌化江の下段両岸で使われています。
8.回輝語:現在、学者により海南島方言に属し、一つの独特な言語とみなされています。「瓊州府志」の記載により、回輝語は宋代と元代の間に外国から移住してきた住民が残した言語であり、当時の漢族に「番語」と呼ばれました。現在、約6,000人の回族住民が使用しており、主に、三亜市の回輝と回新と二つの村、また、白沙県、万寧市の一部地区に分布しています。
9.邁語:広東語に近い言語です。漢族が使っている言語で、使用人数が少なく、現在、三亜市郊外の崖城と水南の住民のみ使っています。
10.疍家語: 広東方言に属します。三亜港付近の漢族住民が使用しています。
その他、三亜市、陵水県等沿海地区の漁民が使う「船上語」、また、港、鉄道、鉱山、国有農場職員が使う広州語、客家語、潮州語、浙江語、雲南語や福建語等があります。